イスラエルに行って分かったスタートアップ大国と呼ばれる4つの理由

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「スタートアップ」という言葉を聞いてほとんどの人が思い浮かべるのは、サンフランシスコやシリコンバレーではないだろうか?イスラエルはニュースや人の話から、起業大国という話を聞いていたが、なんとなく漠然としたイメージしか掴めないでいた。しかし今回、ハイテク企業の都市テルアビブを訪れて、なるほどこれはサンフランシスコと肩を並べるスタートアップ都市になるわけだとリアルな質感をもって再認識できたと思う。

イスラエルは、人口約800万人と小さい国。日本の四国ぐらいの大きさに、大阪府の総人口(882万人)が住んでいるイメージである。政治的な問題も数多く抱えているが、国民一人当たりの起業率は世界トップであり、世界的なIT企業の研究施設や支社が置かれ、中東のシリコンバレーとも呼ばれている。実際に、FacebookやGoogle、Appleなどがイスラエルのスタートアップを買収というニュースをよく目にする機会は多いだろう。(参考:しおんとの懸け橋

今回は、イスラエルがなぜ「起業家大国」と呼ばれるのか、自分なりに感じたことをまとめていこうと思う。

  1. 危機意識から生まれる強靭な意志力

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イスラエルの人々は高校を卒業後、軍隊での兵役を通して「体力、精神力、チームワーク、リーダーシップそして情報セキュリティ」などの教育を徹底的に受ける。兵役が終わる頃にはハイテクベンチャーを立ち上げるための基礎体力が自然と備わっているのだ。実際に知り合いのエンジニアにどこでプログラミングを学んだのかと聞いたところ、軍隊で勉強を始めたと言っていた。

ほとんどの人が一定のプログラミングスキルを持つもしくはコードを理解できていることから、ごく少ない人数での急激な成長を狙いやすい。

そして軍隊の経験があるからこそ、自分の身は自分で守る、大企業が少ないなら就職ではなく、起業してみようという意識がとても強いのではないだろうか。

テルアビブ滞在時はまさにリゾート地のようなビーチ前のホテルに滞在したが、すぐ近くを軍用ヘリや戦闘機が飛んでいる風景は驚きを隠せなかった。生活のすぐ隣では戦いが日常の延長線上にある。この危機意識が、最も国をそしてスタートアップを強くさせる要因ではないかと僕は思う。

2. グローバルマーケットでの勝負が大前提

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イスラエルは国内市場が小さいため、国際展開を大前提にビジネスを組み立てる必要がある。だからこそ、イスラエル起業家のマインドセットには基本的にグローバル市場での成功野心、流暢な英語、クロスカルチュアルな文化理解が自然と備わっている。

実際に「Mobile Monday Tel Aviv」というイベントに参加できたのだが、ほぼ全員が流暢な英語を話し、グローバルマーケットへの理解がとても深いという印象を強く受けた。

3. 料理がめちゃくちゃ美味しい

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イスラエルに来て一番驚いたことは料理の美味しさと言っても過言ではない。新鮮なシーフード料理、そしてトマトやナス、豆を使った料理など非常にバラエティーに富み、飽きさせない。様々な文化が組み合わさっているからだろうか。

そして、私はワインを今まであまり飲まなかったが、イスラエルワインもとても美味しく日本に一本お土産で買っていった。

一見すると、起業と何の関係もないように見えるかもしれないが食べ物への深い愛、繊細な料理への理解があるからこそ、「Any.Do」のような最高に美しいUIUXを持つアプリを作れるのではないだろうか。

4. 街全体がイケイケムードに溢れている

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ありとあらゆるところでビル開発が行われている。まさにその様子はサンフランシスコのSOMAエリアのようであり、シリコンバレーやサンフランシスコの延長線上にあると再認識した。もしかしたら、もう超えているかも知れないが。オフィスが増え、レジデンスが増え、さらに起業を後押しするベンチャーキャピタルも増え、エコシステムが発展するに違いないと確信した。

終わりに

イスラエルは税金の約半分は軍隊のために使われている。だから、お世辞にも街は全てが綺麗とは言い難い。日本にいると気付かないうちに世界でも類を見ない最高のサポートがある。僕たちはそこにあって当たり前のものとして享受しているが。そして、遊ぶところがたくさんある。でも、イスラエルから日本に戻ってみて、心なしかイスラエルのミニマルな雰囲気を羨ましくも感じた。

誰かのせいにするのではなく、それがあって当たり前と思わず自分の人生は自分で決める、どうにかする。そんな想いを抱かせてくれた今回の訪問だった。
1990年生まれ、山梨県出身。サンフランシスコ州立大学国際政治経済学部卒。サンフランシスコでは、デザイン会社にて、インターンを経験したことから、テクノロジーと起業に興味を持つ。その後、日本に帰国しIT系商社に入社。サンフランシスコやイスラエルテック系スタートアップの日本市場へのローカライズ業務に従事。1年3ヶ月の勤務を経て退職、プログラミングを学び、音声ツアーガイドアプリ「Pokke」を開発・運営。

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